「インディアン・ジュエリー」

ワールド・ムック245

ワールドフォトプレス より








インディアン・ジュエリー・アーティストの言葉


悩みがある時や苦しい時、私たちは祈りそして踊る。ひとつのことに集中することにより、

人間の心は癒される。


私たちの人生は、ピラミッドのように究極の存在、それを私たちはスピリットと呼んでいる

が、そのスピリットに帰属すると考えている。つまり私たちは人生を生き、そして土に還る

とき、この地球上で成し得たことに対する恩恵を受けるわけだ。今、私たちが家を建て住

んでいる土地も、吸っている空気も、受けた生命もそのすべてがスピリットから借りている

ものに過ぎない、と親から教わった。だから部族の伝統行事にしても、日々の生き方にし

ても、必ず個々に与えられた役割を果たさなくてはならないと信じている。それをひけらか

すことなく、抑制し、保存していかねばならない。私たちが伝統を受け継ぎ、ビーズひとつ

ひとつに魂を込めたジュエリーを作り続けるのは、それが私たちふたりに与えられた役割

だと思っているからなのだ。


ポール&ジェシー・ロゼッタ(サントドミンゴ・プエブロ)





人間の精神を癒す力がイーグルには備わっている。私たちは子供の頃からその神秘の

力に包まれて育ってきたのだ。プエブロ・インディアンとして生まれた祖先から受け継いだ

伝統と、祈祷師であった叔父の影響を受けて、フェザーをモチーフにジュエリーをデザイ

ンすることは、私にとってはとても自然なことだった。叔父はイーグル・フェザーを媒体に、

人々を苦しみから救い、それを生涯の使命として全うした。では私自身の使命とは何なの

かと考えた時、それは時間をかけて、世界にたったひとつしか存在しないジュエリーを創

ることだと悟ったのだ。私のような、職人が心を込めて作るジュエリーに対する需要がなく

ならない限り、私は世界にひとつしかないものを永遠に作り続ける。


マイケル・カーク(イスレタ・プエブロ)





機械に頼らず、テクノロジーの力に惑わされず、何が大切なのかを見極める力を育て

たい。私たちの先祖は言語や伝統や教訓を文書として記録しようとしなかった。文字に

するという行為は、その本質的な価値を落とすと考えられていたからで、すべては親か

ら子へ語ることによって伝えられていった。ジュエリー・メーキングについても、私から

息子と娘に直接、伝えて行くこと、機械では決して作り出せない「心」が、ハンドメイドに

はあるということを理解させること、それが大切だと思う。ジュエリーを作るということ

は、私にとっては愛情を注いだ子供を世に送り出すのと同じこと。完成した作品はす

べて、家族同様に大切なもの。だから、それくらい私のジュエリーを愛してくれる人の

手に渡ることを祈っている。


コニー/デビッド/ウェイン-ネズ・ガウソイン親子(ピキュリス・プエブロ)





私のルーツはズニ族であり、これからも作品を通じて、その歴史と伝統を子供たちの

世代に伝えていくことが使命だと感じている。けれどもジュエリーを創作して上で、規制

や固定観念に捕らわれるあまり、自分の創作アイデアに制限のラインをつけたくない

と、常に意識している。それだけは今後も貫いていきたいし、それが私自身のアイデ

ンティティーの主張に繋がっていくと思う。


ジョリーン・ユースタス・ハネルト(ズニ・プエブロ)





ジュエリーのデザインを考えるときは、まず部族の物語や神話を思い浮かべるんだ。

そして自分のインスピレーションの中で物語のイメージをふくらませながら作品のテーマ

を考える。しかし私は伝統にとらわれて生きているのではない。新しい伝統を自分の手

で作り出しているのだ。過去にとらわれたままで新しいものを生み出さなければ、未来は

忘れ去られてしまう。過去を学び、尊重し、新しい伝統を作り出せば、必ず素晴らしい

未来が開けるだろう。ナバホ族はスペイン人と出会うまでシルバーもターコイズも知ら

なかった。スペイン人と出会ったとき、彼らはそれまでの伝統を打ち壊し、銀を暮らしに

取り入れた。それが彼らの新しい生き方、新しい伝統となったのだ。そうやって彼らは、

あらゆる時代を生き抜いてきた。私がやっていることも同じ。古い伝統を利用して新しい

技術やスタイルを生み出す。私はそうして現代社会を生き抜こうとしているのだ。


レイ・トレーシー(ナバホ)







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