
「北米インディアン生活術」
自然と共生する生き方を学ぶ
横須賀孝弘著 グリーンアロー出版社 より引用
広大なアメリカ大陸。北米だけに限っても、その広さはアジア大陸にほぼ匹敵します。吐く息も
凍る北極圏から、常夏の亜熱帯まで、そこには様々な風土があり、多様な自然環境があります。
砂漠。大草原。海岸。湖沼。山岳。氷原。森林。「インディアン」と呼ばれる人たちは、それぞれの
地域の環境に適応し、巧みな生活技術を駆使して、大自然の中を生き抜いてきました。彼らの開
発した生活技術には、今日の私たちの暮らしに活かされているものも少なくありません。北米イン
ディアンは、世界の先住民の中で最もよく知られ、親しまれてきた人たちです。幼稚園の子ども
だって、「インディアン」という言葉を知っています。インディアンをそのように有名にしたのは、西
部劇の功績だといえましょう。この本のパート1では、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」など西部劇でお
なじみの「平原インディアン」を中心に、衣食住にまつわるクラフトを紹介します。その多くは、あ
なた自身も作ったり試したりして楽しむことができるものです。体験を通して、かつての彼らの暮
らしをしのぶことができます。また、実際に作らないまでも、その作り方を知ることによって、それ
ぞれのアイテムについてより深く知ることができます。昔の平原インディアンの写真などを見ると
きも、従来とは少し違った見方ができるものと思います。パート2は、絵で見るインディアン生活
術です。このパートでは、平原インディアンのバイソン(野牛)活用術のほか、日本人にも馴染み
の深いインディアン・アイテムをピックアップし、その基礎知識を記しました。インディアン・ジュエ
リーやトーテムポールなど、あなたが実際に作るのはちょっとムリでも、写真や映画でよく目に
し、また、日本でも実物に接する機会のあるインディアンの工芸・美術。ちょっとした知識があ
れば、それらに接したときの楽しみ方もぐっと深まるでしょう。パート3は、インディアンの暮らし
にまつわる雑学です。アメリカの文化に大きな影響を与え、日本人の日常の暮らしを豊かにし
てくれた、インディアンの生活術のあれこれを紹介します。系統だった学問ではありませんが、
興味深い雑多な知識が、インディアンの文化と歴史に対して関心を深めるきっかけになれば
幸いです。(なお、本書は1976年にロングセラーズにより出版された「インディアン生活術」の
改訂版です。今回の改訂にあたっては、その後に得た知識や経験を踏まえてかなり大幅に書
き換えました)・・・・本書・まえがきより
著者はNHKのテレビディレクターとして、「ウォッチング」「地球ファミリー」「生きもの地球
紀行」などの自然番組を中心に制作しており、著作家として「ハウ・コラ 大平原のスー族」、
「北米インディアン生活術」。訳書に「大平原の戦士と女たち」、「北米インディアン悲詩」(絶
版)、監修本に「北米インディアン生活誌」がある。尚、著者の横須賀孝弘さんは北米イン
ディアンに関する約350冊の文献の目録(1951-1998)を編集しており、彼らインディアンの
実像を理解しようと思う人たちには参考になるであろう。
