「図説 世界の先住民族」

ジュリアン・バージャー著 綾部恒雄 監修

やまもとくみこ・速水洋子・金基淑・細谷広美・森正美・葛野浩昭 訳

明石書店 より引用





本書は、一個人でも先住民族の正義のために貢献できるという信念に基づいて

書かれている。先住民族の社会を破壊したという責任は、全部とはいわないが、

少なくとも一部は裕福な人々が負うべきである。政府、銀行、法人は主に市場の

需要に応じるために、往々にして先住民族に不利な政策を施行したり、あるいは

そういう体制を支援したりしてきた。電動ノコギリを握るのは消費者の手なのであ

る。だが普通の人々が無力だということはない。それぞれの声は小さいかもしれ

ないが、他の人々と合わせれば、強力な権力機構にさえその声を聞かせること

ができる。もし、あなたが何かをしたい、あるいはもっと知りたいと思うのならば、

本書の巻末に掲載された組織はあなたの支援を歓迎するであろう。「図説 世界

の先住民族」は、先住民族の寄稿者、人権問題の専門家、関心をもつ人類学者、

報道関係者など多くの人々やグループによる共同作業で誕生した。皆の共通した

目的は先住民族の関心事を忠実に反映することであった。それは多分、各々の

専門分野だけで成し遂げるのは不可能な仕事であろう。本書の計画、著述、編集

のすべてにわたって先住民族の人々が深く関わってきた。本書は、著者が何年

にもわたって森の村や僻地、町のスラム、国連の会合、その他多くの場所で先住

民族の人々と分かち合ってきた彼らのさまざまな状況や意見を、すべて集約しよう

と試みている。これは多くの人々の仕事であるが、その文責は編集者にある。もし

誤りや誤解があるならば、それはひとり編集者にのみ帰されるべきものである。

(本書 著者はじがき より引用)







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