Edward S. Curtis's North American Indian (American Memory, Library of Congress)


アメリカ・インディアンの言葉




ローリング・サンダーの言葉



どこかひとつの場所が汚染されれば、それは全部に拡がる。

リューマチや癌がからだの中に拡がっていくように、それは拡

がる。この地球は今病んでいる。なぜなら、地球は誤った扱

われ方をしてきたからだ。これにともなっていくつかの問題も

起こるだろう。近い将来ひどい自然の災害が起こるかもしれな

い。しかし、そうしたことは自らの病気を治すための地球の自

然な回復作用なのだ。今この大地の上には、もともとここには

なかったものがたくさんある。よその国から来たものなので、

たとえていえば、ヴィールス、細菌のようなものだ。今のとこ

ろはいつそれが本当に起こるかがわからないだけのことなの

かもしれないが、これからは実にいろいろなことが将来にか

けて起こるだろう。こうしたことは地球がその病を吹き飛ばそ

うとするそれなりの試みなのだ。人間が病気になると、熱を出

したり吐き気をもよおしたりする。西洋医学が身体的調整と

呼ぶもの、それが起ころうとしているのだ





これはとても重要なことだから、みんなが理解しなくてはならな

ない。この地球はひとつの生きているオーガニズム、有機生命体

であり、より高次な個に与えられた肉体で、それは意志を持ち、

健やかでありたいと自ら願っており、精神的にも肉体的にも、ある

時は好調であり、時には不調だったりもする。人は自らの肉体を

尊敬をもって扱わなくてはならないように、この地球であろうとそ

れは同じなのだ。地球を傷つけることが自分たちを傷つけること

であるということを、知らない人たちがあまりにも多すぎる。





同じように、そういう人たちは、自分を傷つけることが地球を傷つけ

ることであるとは、気がついてもいない。こうした人々の中には、エコ

 ロジーに興味を持ち、地球を守りたいと願いつつも、トリップするため 

や、フリークアウトするためになら、なんだって口に突っこむ連中が

いる。彼らは時にはわれわれの聖なる薬草まで使ったりすることが

ある。わしはこうしたもののいくつかをヘルパーと、つまり助手、助け

てくれる者と呼んでいる。そうしたものは心を精一杯配って、慎重に、

誠実に取り扱えば、大変に良いものだ。しかしその場合、それは正し

いやり方で用いられなくてはならない。そうでなければ、そうしたも

のは価値がないばかりか、危険なものでもある。ほとんどの人は、

こうしたことを知らない。もしそれを用いるのであれば、まずこういっ

たことをすべて理解しておく必要があるのだ。





そういったことを理解するのはそう簡単なことではないかもしれ

ない。なぜなら理解とは書物や教師が話しているような種類の

ことを知るのとはわけが違うからだ。いいかな、理解というのは、

愛と尊敬にはじまるものだ。偉大なる精霊への尊敬の中に理解

ははじまる。偉大なる精霊グレイトスピリットは、すべてのもの

の生命の中に、ありとあらゆる生き物、植物、そして岩や鉱物の

中にまでも、それは宿る。すべてのものというのは、本当にすべ

てのもののことを言っているのだが、すべてのものは、自分の

意志を持ち、自分のやり方を持ち、自分の目的というものを持っ

ている。尊敬を払わなくてはならないのは、まさにこの点にある

のだ。この尊敬というのは、単なる気持ちや態度だけのものな

どではない。それはひとつの生き方である。自分自身や自分の

周囲の環境に対する責任を常に自覚して、その義務を怠ること

なく実行に移し続けていくことを意味しているのだ。




「ローリング・サンダー」ダグ・ボイド著
北山耕平・谷山大樹訳 平河出版社より引用


 







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