Edward S. Curtis's North American Indian (American Memory, Library of Congress)


アメリカ・インディアン(アメリカ先住民)の言葉(第一集)



AllPosters


首長ルーサー・スタンディング・ベアの言葉
ブラックウルフ・ジョーンズの言葉
サンダンス(太陽踊りという感謝祭)で捧げる祈り
ウォーキング・バッファローことタタンガ・マニの言葉
シアトル首長の手紙
今日は死ぬのにもってこいの日・タオス・プエブロの古老の言葉
アメリカインディアンの教え
今日は死ぬのにもってこいの日・タオス・プエブロの古老の言葉 (2)
マシュー・キング(ラコタ族)の言葉
シャイアン・インディアン祈り
レイム・ディアーの言葉
ホーク・フー・ハンツ・ウォーキング(歩きながら狩りをする鷹)からの手紙
ホピの女性陶芸作家、デキストラ(デクストラ)・クォツキバの言葉 
「子どもたちに伝えるべきこと」ジャネット・マクラウド(トゥラリップ族/ニスカリー族)
ブラック・エルク(オガララ・ラコタ族)の言葉
ワタリガラスの伝説 クリンギットインディアンの古老の言葉
ジョセフ・ブルチャック(アベナキ族)の言葉
アメリカ・インディアン女性への賛歌
「森と氷河と鯨」より先住民族の言葉
「世界に伝えたいこと」 ラモーナ・ベネット(プヤラップ族)の言葉
人生とは・・・・クロウフット(ブラックフット族)の言葉&ファイアー・ドッグ(シャイアン族) 




AllPosters


 首長 ルーサー・スタンディング・ベアの言葉 



幼少のころ、わたしは与えることを学んだ。文明化されるにしたがい、

この恵みを忘れてしまった。自然のなかで暮らしていたのに、現在

は人工的な環境のなかで暮らしている。昔は、小石のひとつひとつ

がわたしには大切であった。成長する木々の一本一本が、崇敬

対象であった。今、わたしは白人といっしょに、風景画の前で礼拝す

る。その絵は金銭的価値があるのだそうだ! このように、インディ

アンは作り変えられてゆく。自然の岩を細かく砕いてブロックを作り、

近代社会の建物の壁の一部にするように。・・・・・・・・・・・・

最初のアメリカ人(訳注=先住民族を指す)は謙虚な自尊心を持って

いた。その性格にも教えにも霊的にも傲慢さは見られなかった。言葉

をみごとにあやつるものは語らぬ被造物より優れている、などと考え

たりはしなかった。それどころか、それはわざわいをもたらす才能と思

われていた。最初のアメリカ人は沈黙を深く信じていた。沈黙は完全

な平衡のあかしであるから。沈黙とは、体と精神と魂が完璧な釣りあ

いをとっていることである。自己を保っている人は、葉の一枚たりとも

動かぬ木のように、小波ひとつ立たない輝く池のように、つねに静か

で、実存のあらしに揺すぶられることがない。無学な賢者の考えによ

れば、もしあなたがその人に「沈黙とは何か」と尋ねるならば、その

人は、「沈黙とは大いなる神秘!」「聖なる沈黙はそのお方の声!」

と答えるであろう。もしあなたが「沈黙のもたらすものは」と問うなら

ば、その人は、「自己抑制、真の勇気、堅忍不抜、尊厳、そして崇高。

沈黙は人格にとって隅の親石である。」というであろう。・・・・・



宇宙と一体化して



男は自分のティピ(訳注=北アメリカ先住民族のテント小屋、円錐形の天幕)

のなかで、地べたに座り、生命と人生について、またその意味について瞑想

している。男は、あらゆる被造物から仲間としての愛を受け取っている。もろ

 もろのものが構成するこの宇宙と自分が一体化するとき、自分の存在の深み 

のなかに文明の神髄が吸い上げられることを知っている。自然とともにいる人

が、このような発達の仕方を捨ててしまってからは、立派な人格形成はむず

かしくなった。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




「生命の織物」 女子パウロ会より引用





昔、人々は文字どおり大地を愛するためにやって来た。

母なる大地の力を近くに感じようと、

土の上に座りこみ、身を横たえる。

大地に触れることは肌にいい。

だから昔、人々はモカシンを好んで脱ぎ捨て、

裸足で聖なる大地の上を歩いた。

ティーピーを大地の上に建て、土で祭壇をしつらえた。


空を飛ぶ鳥は、羽を休めようと大地に降りてくる。

そこはすべての生きものが最後にたどりつく場所。

そこで魂は安らぎ、勇気づけられ、清められて、癒される。


だからこそ年老いたインディアンは、

命の源から離れて動きまわることはせず、いまだに土の上に座る。

土の上に座り、横たわることで、

より深く考え、より鋭く感じることができるから。

生の不思議がよりくっきりと見え、

生きとし生けるものを、より身近に感じることができるから。


「風のささやきを聴け」より引用




 ブラックウルフ・ジョーンズの言葉 



そこにたどりつこうとあせってはいけない。

「そこ」など、どこにもないのだから。


本当にあるのは「ここ」だけ。

今という時にとどまれ。

体験をいつくしめ。

一瞬一瞬の不思議に集中せよ。

 

それは美しい風景の中を旅するようなもの。

日没ばかり求めていては

夜明けを見逃す。






メディシン・マン<呪術医>は言う。

「恐怖そのものに傷つけられることなどあるものか?

あなたが恐怖に動かされなければ

恐怖はあなたを傷つけることはできないのだ。

みずから恐怖にのみこまれてしまったら

恐怖があなたの主人になる」


あなたが恐怖を支配するか

恐怖があなたを支配するか

いずれにしてもどちらかが主人になる。





ナヴァホ族の者は言う、

「あるがままに」

スー族の太陽の踊り手は言う、

「ホー・ヘカトゥ。エロ (それがそのありようなのだ)」


  あなたの関わりを受け入れよ、それがそのありようなのだから。  

あなたの関わりを抱け。

あなたの関わりと手をとれ。

それがそのありようなのだから。


宇宙は木、我々はその枝。

兄弟に木陰を与え、

一緒に太陽の光に腕を差しのべよう。

それがそのありようなのだ。





あなたが本来の自分であること。

宇宙に対して

あなたにはそうある責任がある。


自分の本当の姿を思って

あなたがぞっと身震いするなら、

身震いすればよい!

あなたは壊れやしない。

怖れずにはばたけ、

自分自身になれ!





子供たちは

私たちの未来を織る糸。

彼らを敬え。

彼らを傷つけるようなことを

してはならない。


万物の子供と調和して生きるなら、

空は澄みわたり、大地は揺るぎない。

万物は満足し、栄え、

聖なる環はよみがえる。

内なる子供が虐げられると、

空は濁り、大地は不毛になる。

バランスは失われ、

生きものは永久に消え去る。


あなたの最大の宝は内なる子供だ。

年をとっても、

その子供を育み続けなさい。

この子供は永遠にあなたの一部。

内なる子供はあなたに

あなたが願ってやまない自由を、

あなたが欲する自発性を、

あなたが求める驚きを、与えてくれる。

これらが必要になったら、東の方角へ行きなさい。

あなたの内なる子供とずっとつながっていなさい。


子供の目でものを見よ、

そうすれば人生の魅力がわかる。


子供たちは私たちの富。

いろんな角度から子供たちを眺めてごらんなさい、

美しい石をあちこちから眺めてみるように。

彼らに子供でいる自由を許しておやりなさい、

なおかつ彼らを制限と境界線で祝福しておやりなさい。

それが彼らの殻を育てるのだから。




「ネイティブ・アメリカン 聖なる言葉」

宇宙の響きを聴け

ブラックフルフ・ジョーンズ&ジーナ・ジョーンズ著

加藤諦三 訳・解説 大和書房 より





 サンダンス(太陽踊りという感謝祭)で捧げる祈り 



われらが父なる大霊よ。

わたしたちを真実の道へ導き給え。

 わたしと、わたしの家族と、わたしの部族をあなたの摂理の道へと導き、 

心とからだを健全なる状態に保ち給え。

子なるわたしたちを教え導き給え。

地球上のすべてに平和を導き給え。

太陽と、その恵みに感謝します。

今年も動物たちには豊かなる草を、

わたしたち人間には豊かなる実りをもらし給え。






「レッドマンのこころ」 シートン著 近藤千雄 訳 北沢図書出版





 ウォーキング・バッファローことタタンガ・マニの言葉(1871-1967) 



私たちは、法律というものを持たなかった人間です。しかし、私たちは、

万物を創造し、そこに秩序をあたえている「グレート・スピリット(大いなる

霊)」と、じつに好い関係を保ち続けてきたのです。あなた方白人は、私

ちを野蛮人だと言います。あなた方は、私たちの祈りの意味を理解してこ

なかったし、また理解しようともしてこなかった。そこで、私たちが太陽や

月や風を、讃めたたえる歌を歌っているとき、あなた方はやれインディアン

は偶像を崇拝している、などとわめきたてたものです。私たちのことを理解

しようとはしないで、私たちの宗教があなた方のものと違っているというだ

けの理由で、私たちの魂が堕落していると、非難してきました。



私たちはほとんどすべてのものの中に、つまりは太陽や月や樹々や風や山々

    の中に、「グレート・スピリット」の手の働きを、見てきたのです。そしてときには、    

こうした自然の動きのすべてを通じて、その手の働きのほうに、近づいていくこ

ともありました。それが悪いことだった、というのですか。私たちが、誠実に「至

上の存在」を信じてきたことは間違いがない、と思います。その信仰は、私たち

のことを異教徒扱いした白人たちの、善なるものへの信仰よりも、はるかに深

く、強いものなのです。自然と自然の世界に秩序を与えているものの近くで生

きてきたインディアンは、けっして蒙昧の闇を生きているのではありません。あ

なた方は、樹々が語るのを、聞いたことがありますか。じっさい、樹は話をする

のです。樹々はお互いに会話をして、もしもあなたがたがそれに耳を傾けさえ

するならば、あなた方にだって、樹は話しかけてくることでしょう。ところが、困っ

たことに、あなた方白人は、樹々の声などに、耳を傾けようともしなかった。だ

いたい、白人はインディアンの言うことにさえ、耳を貸そうとはしなかった人た

ちなのですから、自然の声などに心を開こうはずもありませんでした。けれど

も、樹々は私に、たくさんのことを教えてくれました。ある時は天候について、

ある時は動物たちのことについて、そしてある時は「グレート・スピリット」につ

いて、教えてくれたのです。



「インディアンの言葉」

ミッシェル・ピクマル編 カーティス写真 中沢新一訳 紀伊国屋書店





 1591年、アメリカ大統領に送られたシアトル首長の手紙より 



ワシントンの大統領のお便りによれば、

我々の土地を買い上げたい、とのこと。友情と好意のお言葉も添えてあります。

あなた方の申し出を考えさせていただきます。

 我々が売らなければ、白人たちは銃を持って私どもの土地を取り上げに来るかもしれませんから。 

この申し出の考え方は我々にとって不慣れなものです。

大気の新鮮さや水の輝きもこの地域のどの部分も聖なるものです。

輝く松葉、砂浜、奥深い森の霧、すべての切り透かし、そしてハミングする虫たち、皆、

この民の思い出の中で、また体験の中で聖なるものなのです。

水のささやきは私たちの声です。川は我々の兄弟であり、我々の渇きをいやしてくれます。

川は我々のカヌーを運び、我々の子供たちを養います。

もし我々のこの土地をあなた方に譲るとするなら、

その時あなた方は、川とは我々の、そしてあなた方の兄弟であり、

どの兄弟にも示すその親切を川にも示さねばならぬということを、必ず思い出してください。

白い人の死者は、星の間を歩きはじめると、生まれ故郷を忘れます。

我々の死者は決してこの美しい大地を忘れることがありません。

なぜならそれは、赤き人々の母だからです。

しかし、我々の土地を買いたいという申し出を考慮してみます。

もし我々が賛成するならば、それは、お約束になった代替地を確保することを意味します。

多分そこで残された短い日々を、望むように生きられるのでしょう。

最後の赤い人が地上から消え、彼の記憶が牧草地を通り過ぎる雲の影のようになった時でも、

あの浜辺たちや森たちは私の民の霊を保っていることでしょう。

なぜって、彼らは、生まれ出た赤子が母親の心臓の鼓動を愛するように、

この大地を愛していたからです。

だから、もし我々が我々の土地をあなた方に売るなら、

我々がこの土地を愛したように愛してやってください。

あなた方がそれを取り上げた時、そのままの土地の姿を心に刻んで下さい。

すべての力をもって、すべての思いをもって、すべての心を持って、

あなた方の子供たちのために、そのまま保存して下さい。

そしてその土地を愛して下さい。

・・・・・・神が私どもみんなを愛し給うように!





「酋長の系譜」 新正卓 著 押田成人 訳 講談社



次の二点はこのシアトル首長の言葉を素晴らしい絵本にしたものです。

「ブラザーイーグル・シスタースカイ」 スーザン・ジェファーズ絵 JULA出版局

「父は空・母は大地」 寮 美千子 編・訳 篠崎正喜 画 パロル舎





 今日は死ぬのにもってこいの日・タオス・プエブロの古老の言葉 



今日は死ぬのにもってこいの日だ。

生きているものすべてが、私と呼吸を合わせている。

すべての声が、わたしの中で合唱している。

 すべての美が、わたしの目の中で休もうとしてやって来た。  

あらゆる悪い考えは、わたしから立ち去っていった。

今日は死ぬのにもってこいの日だ。

わたしの土地は、わたしを静かに取り巻いている。

わたしの畑は、もう耕されることはない。

わたしの家は、笑い声に満ちている。

子どもたちは、うちに帰ってきた。

そう、今日は死ぬのにもってこいの日だ。




「今日は死ぬのにもってこいの日」

ナンシー・ウッド著 ハウエル画 金関寿夫訳 めるくまーる





 アメリカインディアンの教え 



批判ばかり受けて育った子は非難ばかりします

敵意にみちた中で育った子はだれとでも戦います

ひやかしを受けて育った子ははにかみ屋になります

 ねたみを受けて育った子はいつも悪いことをしているような気持ちになります 

心が寛大な人の中で育った子はがまん強くなります

はげましを受けて育った子は自信を持ちます

ほめられる中で育った子はいつも感謝することを知ります

公明正大な中で育った子は正義心を持ちます

思いやりのある中で育った子は信仰心を持ちます

人に認めてもらえる中で育った子は自分を大事にします

仲間の愛の中で育った子は世界に愛をみつけます





「アメリカ・インディアンの教え」 加藤諦三 著 ニッポン放送出版





 今日は死ぬのにもってこいの日・タオス・プエブロの古老の言葉 (2) 



私は世界の進歩よりも

一匹のアリの旅行に

もっと深い意味を見た、

世界の進歩なんてものは

今やスタートラインのはるか後方へ落伍している。





「今日は死ぬのにもってこいの日」

 ナンシー・ウッド著 フランク・ハウエル画金関寿夫訳 めるくまーる 





 マシュー・キング(ラコタ族)の言葉 



神はすべてのものをシンプルに創った。

インディアンの人生はとてもシンプルだ。

わしらは自由に生きている。

従うべきただひとつの法は自然の法、神の法だ。

わしらはその法にしか従わない。

ブラック・ヒルズ(ラコタ族の聖地)の丘がわしらの教会だ。

あんたたちの聖書みたいなものなんかいらない。

風と雨と星がわしらの聖書なんだ。

 わしらの聖書はこの世界であり、インディアンはそれを何百年もの間、学んできたんだ。 

神が全世界の支配者であり、神が創られたものは、

みんな生きているということをわしらは学んだ。

石だって生きているんだ。

スウェット・セレモニー(清めと祈りの儀式)で石を使うとき、

わしらは石に語りかけ、石はわしらに語り返してくれるんだ。





「ネイティブ・アメリカン 叡智の守りびと」 ウォール&アーデン著

舟木アデル みさ 訳 築地書館


「雑記帳・魅せられたもの」1997.2/5を参照されたし





 シャイアン・インディアン祈り 



独りぼっち だったり

困りはてて いたり

誰かの 助けが 必要なときは

まぶたを 閉じて

わたしを 思い

わたしの 名前を よびなさい

そうすれば わたしは くる。

見上げる 夏の日の 大空に

わたしの 姿を さがしもとめ

道に響く わたしの 足音に

あなたの 耳を こらしなさい。

石を 持ちあげて みれば

そこに わたしは いる。

HO!





「シャイアン・インディアン祈り」

 北山耕平 訳 三五館(ポケット・オラクル・シリーズ) 





 レイム・ディアーの言葉 



だが、今こそわしらインディアンが、生き方の見本を天下に示さねばならない。

どうすれば自分の兄弟たちと共に生きることができるのか?兄弟たちを使うの

でもなく、殺すのでもなく、傷つけるのでもない方法。それを見せてやらなくては

ならない。わしらは、わしらの一部である生命を持つパイプと共に、平和を祈り

つづける。戦争のあるところに平和のもたらされんことを祈り、わしらの国に平和

のもたらされんことを祈る。わしらは、ご覧のとおり今なおここを「自分たちの国」

とよぶ。なるほど物理的には、さまざまな国から来たさまざまな人種のひとたち

が、わしらの国の土地という土地を全部所有してしまってはいる。しかし、それ

でもなお、ここはわしらのものであるのだ。土地というものはけっしてひとりの人

間に帰属するものではなく、すべての人々と、これから生まれてくる者たちのも

のものであるのだからな。わしもパイプを人類のために使うようにせにゃならん。

人類は今、自己破滅の道のうえにいる。なんとしても、わしらは、パイプの道、

赤い道、生命の道に戻るようにしなくてはならない。自分で自分の首を絞めつつ

ある白人を、なんとしても救うように努めなければならない。インディアンとイン

ディアンでないとにかかわらず、わしらのひとり残らず全員が、他所から来た敵

として自らの意志を地球に押しつけるのではなく、もう一度自分たちをこの地球

の一部として見れるようになれたとき、そのときはじめて、それも成し遂げられよ

う。なぜなら、わしらはただパイプの意味を知っているのみならず、人間もまた

地球の生きている一部であり、母なる地球の肉体をほんの一部でも傷つければ、

 それはすなわち自分自身を傷つけることにほかならぬことを、知ってもいるからだ。 

おそらく、この聖なるパイプをもってすれば、政治家たちや、企業家たちや、専門

の技術者たちが「現実」としてわしらに押しつけてきているこの汚染された大気の

雲をとおして、そのむこう側を見ることだって、互いにもう一度学び合うことができる

だろう。このパイプをとおして、自分の内側のもっとも深いところに住み着いている

わしらの最大の敵とのあいだにも、おそらくは平和を作りあげることができる。この

パイプがあれば、わしら全員が、もう一度、あの終わりのない輪を形作ることも

できるのだ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





「レイム・ディアー ヴィジョンを求める者」 ジョン・ファイアー・レイム・ディアー口述

リチャード・アードス編 北山耕平 訳 河出書房新社


「雑記帳・魅せられたもの」1997.3/6を参照されたし





 ホーク・フー・ハンツ・ウォーキング(歩きながら狩りをする鷹)からの手紙 



言い伝えられなかった大事なメッセージを送ります。現代という時代のことを、私は

「集いのとき」と呼んでいます。すべての人々がひとつの民族として、また「ひとつ

の人々」として強く結ばれなければいけないときだと感じているのです。我々は、

もはや人種や民族、国家によって分断されている場合ではありません。離ればな

れに存在したとしても、すべての人々の心はひとつで結ばれていなければなりま

せん。そして、そのときが近いということを私たちは知っています。私がチェロキー

族のメディスンマンとしての道を歩み始めたときから、そのことはすでにわかって

いました。いつか母なる地球のために役立つ日が来ることをすでに感じていたの

です。私たちは、望み通りの違った世界を選択しながら生きることができます。今

迫っている危機を本当に感じているなら、行動を起こさなくてはなりません。私たち

はどこに存在し、何に頼って生きているのかということを知らねばなりません。我々

 チェロキーは「母なる大地」の上に存在していることを知っています。「母なる大地」 

の胸元に抱かれ、生きていることを知っています。私は「母なる地球を通じてすべ

てのいのちがつながっている」ということを忘れたことはありません。地球はすべて

のいのちを暖かく包みこみ、愛を与えてくれます。美しい花や麦やとうもろこしや、

多くのいのちを育んでいるのです。生命は大地から生まれ、大地に還っていきます。

物事は絶えず循環していきます。多くの生命はつながりあい、支えあって生きてい

ます。生きとし生きるものに違いは何もありません。その真実の前には、時間も距

離も、何も存在しないからです。そこには、ただ慈しみと愛があるだけです。・・・





もしも、あなたが手の指をひきちぎられたら、どう感じるでしょうか。どうしようもない

痛みに耐えられないことでしょう。母なる地球も同じことなのです。手の指だけでな

く、今、母なる地球は全身を切り刻まれています。人間が地球を破壊すればする

ほどその痛みはどんどんひどくなるばかりです。ずいぶん長いあいだ、その痛みに

じっと耐えつづけてきた母なる地球は、とうとうバランスを崩しはじめました。バラン

スを失いはじめ、すでにコントロールが利かない状態になりつつあります。かつての

チェロキー族の大地は奪われ、そして荒らされて、民はばらばらになり団結は失わ

れました。我々は昔のようにひとつの部族として幸せな暮らしをすることはできま

せん。チェロキー族の敬愛する母なる地球もまた、多くのものを失ってしまいまし

た。母なる地球はまるで小犬でも蹴散らすかのように動きはじめました。大雨や

火山の爆発や地震や竜巻といった多くの自然災害を起こしはじめているのです。

すべての地球上のいのちに対して大きな被害を与えるかもしれません。愛を与え

   ることを知らない人々を取り除き、破滅にむかって導く人を戒める浄化をはじめた   

のかもしれません。母なる地球の声が聞こえます。「いくどおまえたちは聴いたの

か。同じ言葉が世界中のいろんな人々から、発しつづけられたのを知らないわけ

はないはずだ。何度、同じことを繰り返し言わねばならないのか。よく耳をすませ

て聴くがいい。さもなくば、私はわずかに残った最後の希望を捨ててしまうかもし

れない。新たな価値観を持った多くの人々が出会い、ひとつになることを私は待

ち望んでいる。再び世界を赤い道(正しい道)の方向へ誘うために。わかってほし

い。おまえたちを真の正しい道に戻すために大きな変化を起こしはじめたのだ。

この時代に生まれたおまえたちは選ばれたいのちなのだ。母なる地球と共に

生きるため、選ばれた人々なのだ。そう感じる人々も感じない人々も、今という

時代に生きる人々は、みな特別な人々である。生きること自体が大変な時代で

も、その人々は創造主に守られ、導かれている。創造主とは、この地球という

星では母なる地球そのものであることを思い出してほしい」・・・・・・・





すべての人々が兄弟や親子のように集い、助けあうことが真の道だということを

チェロキー族は知っています。偉大なる母の導きによって寄り添い、すべての生

き物が愛し合う日がやってくることを知っています。他人より強くなる必要はあり

ません。武器による威嚇や核による脅威はまったく無意味なことです。人間は、

本当に大切なものを急速に見失いつつあります。大地のエネルギーとなる金や

プラチナ、ウラニウムや石炭を掘りつくし、酸素を生みだしてくれる森林までもあ

まりに無駄にしすぎました。大地の大切な資源をお金儲けのためだけに使って

しまったのです。しかも、ごくわずかな一部の人達がお金を儲けるためだけに

・・・・・・・わずかな人々のせいで何百万、何千万という人々はすべて奪われ

貧しさに苦しみながらこの世から消えていきました。母なる地球からのビジョン

はこう告げます。「我々のエネルギーは個人的な安楽のためだけに使われるべ

きではない。我々すべてを破壊へ導く、心の貧しいわずかな人々の力をなくす

ために、いまこそ集え」と。ロシアは戦争と破壊をくりかえす兵器を造った指導

者の政策のために巨大な投資をし続けました。それ故に多くの人の生活までも

苦しくなってしまいました。ロシアの人々は武器など欲しくはなかったのです。

一部の指導者たちのために平和を失ってしまったのです。子供たちの未来も

考えずに行動するような指導者は、すぐにでも置き換えられるべきです。物質

的に豊かな少数の人のためだけでなく、この世に生を授かったすべての人々

のために、指導者は存在するものです。アメリカ合衆国もフランスも中国も、

ほかの国々もけっして同じ悲劇をくりかえしてはならないのです。・・・・・





母なる地球は一刻でも早く私たちに気づきを与えるため、さまざまな異変を世界

中あちこちで少しずつ起こしつつあります。多くの人たちに早く気づいていてほし

いからなのです。私たちはけっして苦しむために生まれてきたわけではありま

せん。母なる地球と調和し、楽しく幸せに生きるために、そして多くのものを愛す

るために生まれてきたのです。真に幸せになるために生命を与えられて、この時

間とこの空間に存在しているということを思い出してほしいのです。偉大なる母の

教えを守り、母なる大地を癒すために、そしてより多くの人にこのことを思い出し

てもらうために、いま、私たちは立ち上がらねばなりません。ある日、ビジョンの

中で私の守り神である鷹(鳥の鷹)がこう告げました。「若者たちよ、そして子供

たちよ、長老たちの声に耳をすませ。長老の教えによって本来の伝統的な生活

を思い起こせよ。長老たちを愛し、敬うために共に集え、長老たちの深い知恵は

生き残るための重要な手引書となるはずだ。そして長老たちよ、若者たちを我が

息子のごとく愛し、赤い道へと導きたまえ。母なる地球とつながる愛と尊敬の伝

統的な方法を授けられよ」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





我々の同胞であるホピ族の預言にはこうあります。「やがて光のなくなる日が

やってくる。世界中の電気は消えてしまうだろう。電気によって動くすべてもの

はなくなり、生活は一変するだろう。しかし、我々は生き続けなければならな

い」・・・電気がなくなるとどうなるのでしょうか。想像するだけでもぞっとするか

もしれません。でも思い出してください。電気が発見される以前には、私たち

は電気というものなしに生きてきました。長老たちの知恵こそが今、若い世代

に必要となっているのです。電気がない時代にどうやって生きてきたのか、

その頃のことを知恵として、語り継いでいかなければなりません。この時代に

生き残るためには、我々すべてが自分のできることを人に対してするときなの

です。自分の兄弟や姉妹、父や母にしてあげるように、すべての人にそうした

助けを惜しみなく分け与えるのです。我々は、もともとはひとつの地球の家族

なのだから、生きるために助けあうのは当然のことなのです。慈しみの気持ち

で人と接することができるならば平和はあなたの内に訪れます。我々の才能

や時間、労力などを十分に活用するべきときがやがてやってきます。そのと

きは何ものにもとらわれることなくその力を与えなさい。報酬や見返りなど

何も期待することなしに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





大きな変化の後にはお店も何もかもなくなり、お金で買えるものも何もなくなっ

てしまうかもしれません。多くのお金があっても買うものがなくなればお金など

何の役にもたたないことがわかるでしょう。お金でしか物を買えないと思ってい

る人に、こう尋ねてみなさい。あなたは、お金で作物を豊富に収穫したり、たわ

わに実らせることができるのかと。或いはその方法を知っているのか、また教

えてくれるのかと・・・・・・・。お金などよりもっと大事なものが何かということを

人々はすぐに理解するでしょう。作物を豊富に収穫したり、たわわに実らせる

ことを知ることが、あるいは愛する兄弟である四つ足の人々(動物)から、コー

トや靴を作る方法や子供たちを寒さから守る服を作る方法を学んでおくほうが、

お金儲けよりも大事なことだということがわかるでしょう。我々が学んできたこと

は、より多くのものを与えれば与えるほど自分の人生が豊かになるということ

です。物質的なものだけでなく、あなたの知識や技術、能力を、そして愛や思

いやりといった価値あるものを計算することなく与えることが幸せにつながり

ます。真の豊かさとは、多くのものを与えられるあなた自身の内にあるのです。





日本の多くの人にこのメッセージを伝えて下さい。

いつでも、私は、あなたたちが会いに来てくれるのを待っています。




「プレアデスの知恵」 薗田綾 著 総合法令 より



雑記帳「魅せられたもの」1997.5/4を参照されたし





 ホピの女性陶芸作家、デキストラ(デクストラ)・クォツキバの言葉 



子どものころ、昇ってくる太陽を拝むことが、その人の一日を光で満たして 

くれるのだと教えられた。”起きなさい。日の出を見ることが、今日あなた

がする最初のこと。起きたとき雨が降っている、太陽が少ししか出ていな

いこともある。たとえそうであっても起きなさい”。いまになって、親たちが

どうしてこの習慣を教えたのか理解できる。それは朝起きたとき、人は感

謝の気持ちで満たされていなければならないということ。そして、今日一日

に備えるということ。私が子どものころは、村の人々の全員が日の出前に

   起きていた。小さな子供たちも、ほとんど強制的にそれをさせられた。でも、   

いまでは、こうしたすべての良き習慣が絶えてしまった。もう子供たちは、

親の言うことをきかない。若い世代は別の見方、考え方をしているのよ。

彼らは、私たちの生き方を”オールド・ファッション”と呼ぶ。いまでは、親

である私たちを、子どもがコントロールするようになってしまった。娘や息

子が何時に起きているのかはよくわからない。いまは離れて住んでいる

のでね。さあ・・・たぶん一時か二時、そんなところではないかしら。彼ら

を変えようとしても、話してきかせたようとしても駄目なのよ。彼らはまる

で違う。何から何まで。ええ、母がしてくれたように、私も子供たちに話し

ました。古くからの考え方や習慣をね。でも、違うんですよ。人生が。彼ら

はほかの子供たちのようになりたいんです。白人の文化が子供たちに

与える影響は強大です。それは、概して子供たちを悪くさせている。もち

ろん、そのなかには、いいところもたくさんある。でも、影響力が、あまり

にも強い。白人の生き方とホピの生き方との多くの違い・・・その落差

が、私たちの子供たちとのギャップとなって現れてきている。状況を見

守りながら、ゆっくりと時間をかけて、子供たちを助けていくことができ

たら。でも、その方法はない。逃げ道はない。外部からの影響が強す

ぎます。



考えてみれば、昔は伝統的な生活をしていました。私の伯父は”スト

ーリー・テラー”だった。ストーリー・テラーとは、私たちに規律を教え鍛

える人。ひとりひとりにアドバイスを与えてくれる人。日の出前に起き

ることの意味を教えてくれたのも、この伯父でした。子供たちはいつ

も伯父のまわりに集まっていろんな話をせがんだわ。それはたいて

い食事がすんだ後の時間・・・。いま、子供たちが”オールド・ファッ

ション”と呼ぶことのなかには、たくさんの大事な価値が秘められて

いる。両親が、かつて語ってくれた言葉の数々。”あなたがここに

いるのは、目的があるからなのよ”と、母は口癖のように言ってい

た。”いま、世界に耳を傾ければ、あなたがいるこの場所に耳を傾

ければ、それがわかる。たくさんのものが見えてくる。あなたはもう

たくさんのことを知っているのよ”。母は、死んでしまったいまも、

時間を超えて私の”標識”であり続けています。ええ、こうしている

いまも、彼女の残したたくさんの言葉がきこえる。私のまわりに感

じるんです。母がいるのを。母は、”日没の心得”についても教え

てくれた。”今日という日は、最後になるかもしれない。だから一日

をせいいっぱい生きること。そして、太陽が沈むときは、人に優しく

できるよう。腹を立てないよう。乱暴にならないよう”。私たちは、

こういったことを信じているし、引き継いでもいる。でも、いまでは

何もかもすっかり変ってしまった。若い子たちは、もう年寄りを敬お

うとしない。こうしたことの一部始終は、予言のなかで昔から言わ

れていたこと。子供たちが親にひどい扱いをし、敬わず・・・。それ

が、いま、ここで起こっている。私たちがいま体験していることは、

世界のあちこちで起こっていることのなかでも、最も苦しく難しい

ことだと思います。私たちは、伝統的な生き方を守る最後の世代。

・・・そう。伝統がまさに死のうとしている、その終わりの世代・・・


「スピリットの器」徳井いつこ著 地湧社 より





巡礼というのかしら、ホピではいまでも定期的に遺跡を訪ねて捧げものをしているでしょう。

「そう。自分自身をきれいに拭うために。そして“思いだす”ために。記憶を新たにするために。

われわれがどこから来たか? 誰であるのか? 自分自身を霊的に新しくする作業なのよ。

・・・・本当は、遺跡だけではない。地球上のどこであれ、神聖な場所。どこにいても、あなたが

ひとりでいて静かであれば、創造主と話をすることができる。いつでも、どこでも、創造主の助け

が必要なときは。だって、あなたが何を感じているかを知っているのは、彼ひとりだけ。創造主、

グレイト・スピリット。彼を見た人はいない。それでも、どこにいても直接話ができる。われわれは

創造主のことを“イタナ”と呼びます。“お父さん”という意味」 (中略) 「そう。ずっとずっと昔、

何百年も前からホピの先祖は言い続けてきたのよ。<何もかも失うときが来るだろう。白い人

たちがやってきて、すべてが根こそぎにされてしまうだろう。そのときあなたにできることは、ただ

ひつつ。“思いだす”こと。自分が誰であるのか、どこから来たのか、いつも心に留めていること>

と」 自分が誰であるかなど、知ることができるでしょうか。私は、自分が何者であるかを知りま

せん。デキストラは知っていますか? 「自分が何者であるかを知るということは、自分自身をい

つも油断なく見張っている、ということ。<周囲で起こっていることのなかに没入してしまわないよ

うに注意しなさい!>と先祖は言った。<起こっていることから距離をとって、ひとりで歩むこと>

と。先祖はずっと昔から、来るべき時代のことを知っていたのよ。<カップのような物体がもの凄

い速さでそこらじゅうを走りまわるだろう。光がついて中には人間が乗っている>。これは車のこ

と。<われわれの頭上、空一面に、たくさんの蜘蛛の巣が張りめぐらされるだろう>。これは飛行

機のこと。<われわれの世界は、ふたつの黒い板に挟まれた白い物体によってまったく変わった

ものになってしまうだろう>。バイブルのことよ」 予言の一部ですね 「そう。<子どもたちは親や

年よりを二度と敬わなくなるだろう>。知ってのとおり。若い人たちは、ホピにおいてさえ、まったく

過去を敬おうとしない。私にとって過去は、かけがえのないもの。価値あるもの。古い時代の古い

人々の生き方のなかには、多くの真実が含まれている。昔から人々は、<大地のめんどうを見る

ように>と言い伝えてきた。<自然を壊すことがあれば、必ず何かが起こる>と。それがいま起

こっている」 「ホピに来るたびいつも感じるのは、地球、自然の古さということ。風に磨かれた岩

の魂ひとつ、水に削られた渓谷ひとつ・・・・・・・・どれをとっても人間がつくったどんな遺跡よりも

ずっと古い。多くの神話や物語は、そうした“古きもの”と人間とのつながりについて語っている。

プエブロには昔からストーリーテラーと呼ばれる役目の人がいて、物語を続けることで、“古きも

の”に結びつけられた人間の姿を繰り返し確認するという機能を果たしてきた。物語を失ったわ

    れわれは、自然との絆、過去と未来との絆を失って、風のまにまに漂っているわけです」 「私が    

子どものころ、まわりにいる大人は誰でも物語を話してくれた。冬は暖炉のまわりで、夏は屋根

の上に寝そべって。土の家は蒸し暑いから、みんな屋根に上がって眠るの。ブランケットもなし。

ただ寝転がるだけ。落ちていきそうに深い夜空を覗きこみながら、たくさんの話を聴いた。この

世界のありとあらゆるものについての物語。太陽、月、鹿、蛇、蟻、鷲、・・・・悲しくて泣いてしま

う物語もあった」 (中略) ホピ居留地内には小学校が六つと、中学、高校が一つずつありまし

たね。昨日、ホピ・カルチャーセンターで見かけた高校生の卒業パーティーはずいぶん華やか

だった。みんなタキシードとかドレスを着て、酔っぱらっている子もいたみたい 「そう、高校生

はひどい。煙草は吸うし、マリファナもやる。サンタフェとか都市の学校に通っていた子が戻って

きて、そういうことの中心になる。若い子がそんなだから、儀式に参加する人がどんどん減って

くる。カチーナ・ダンスを続けていくのも大変なのよ」 将来に絶望している? 「絶望はできな

い、あきらめることはできないのよ。われわれは子どもたちに伝え続けなければならない。しか

るべき年齢になれば、たぶん、気づくときがくる。われわれにできるのは、話すことだけ。人生

をつくるのはお前たち。お前たち自身の選択なんだよと」



「インディアンの夢のあと」徳井いつこ著 平凡社新書より








私が作る壷のデザインは、みな同じテーマを持っています(人類はひとつということ)。

ホピ族だけでなく、すべての人類の歴史、この世に生きる人々の“マイグレーション”

(人はどこからやって来て、どこへ行くのか)の歴史はひとつにつながっている。人は

みな同じ。どうあったって、人は最終的に同じ終着点にたどり着くのです。最後はみ

んなと同じところに戻って一緒になる。この壷には何百ものシンボルがぎっしりと描

かれていますが、地球上のすべてのものを表しています。雲、雨、、山、空、月、太

陽、鳥、虫、人間----森羅万象、私たちはみなひとつ、ということです。空も大地も

すぐそばになくても、感じることができます。世界とのつながりは実際的なものでな

く、もっとスピリチュアルなもの。そしてスピリチュアルなものは、私たちと呼び合っ

て働きます。何が降りてくるか、何が感じられるかは、自分次第。それによって、次

にどうしたらいいかが決まります。


私は祖先のことをいつも考えます。自分がどこから来たのか、祖先たちはどこへ行っ

たのか、彼らは何を感じていたのか----遺跡などを歩いていると感じられます。これ

が、あの人たちが見ていたものなんだと。祖先たちの目に映っていたもの、彼らに答

えをくれたものは、自然とのコネクションだった。実際に見えなくても、あなたもその

コネクションの一部です。たとえ都会に暮らしていても自然に触れることができなくて

も、私たちはこの感覚を忘れてはいけません。私のデザインを見て、そのことを思い

出してもらえたら嬉しい。私たちの祖先は、自然とのスピリチュアルなつながりのなか

で生きていた。あなたもその一部。だからあなたは独りではない----そのことを伝え

たくて、私は壷に絵を描くのです。



「インディアンの贈り物 ネイティブ・アメリカンのクラフト図鑑」より引用





 「子どもたちに伝えるべきこと」ジャネット・マクラウド(トゥラリップ族/ニスカリー族) 



数年前、ダライ・ラマの国、チベットの人に出会いました。彼らは通訳を通じて

 私に子どもがいるか聞きました。「八人よ」と答えると、彼らは「あなたにはきっ 

と強いカルマがあるのでしょう」と言いました。私たちは自給生活をしてなんと

か暮らしてきました。今は二四人の孫に恵まれています。孫たちは一夏中こ

こにいましたよ。バスケットボール・コート、砂場が二つ、そしてリンゴの木があ

ります。子どもたちは遊び、畑や儀式場で働きます。もしも子どもが泣いてい

たり静かだったりしたら何かがおかしいはずです。私たちは子どもたちの育つ

世界がよりよい世界になるよう努力を続けています。子どもたちの中には将来

に希望を見いだせない者もいます。「核爆弾で吹き飛ばされたくない」と彼ら

は言います。学校では根強い人種差別があり、教育を受けてはいても人間

的には大馬鹿者の教師もたくさんいます。私たちは子どもに人生を愛するこ

と、人間が自然界の一部であることを教えますが、学校では子どもたちを一

日中教室に閉じこめ自然と隔離します。そのうえ、学校はたくさんの情報を

   暗記させるだけで、人間の創造性と、夢をみる能力を破壊してしまうのです。   




私は生存に必要なことは何でも学ぶべきだと思います。自然の中で食べ物

や薬を見つけること、車の修理、コンピューターの使い方。私はこれらの技

術を女性たちに教えています。でも人生の魂・精神性の部分を忘れてはな

りません。白人の世界にがんじがらめになると、内側から枯れていきますよ。

魂に栄養が与えられていないから、人はドラッグやアルコールに走るのです。

私たちは二〇年前からスエットロッジをおき、常時儀式を行っています。誰

かを改宗させるためではなく、スエットロッジの儀式を行うことで私たちが救

われるからです。スエットロッジの儀式に参加すると、創造主の生きた法とつ

ながります。こういうことは普通スエットロッジの外では話さないんですよ。




私たちにとって、大地、空気、火、水は神聖なものです。スエットロッジは

円形に作られており、中は真っ暗です。スエットロッジに入ることは偉大な

る母の子宮に入ることと私たちは考えます(男性は偉大なる祖父と言う表

言もよく使いますが、私は全ての力は女性のものだと思っています。)私た

ちは母なる大地の上に座り、大地のへそである中心の穴に植物の世界か

ら戴いた火で熱した石を入れます。石の上には薬草の入った水をかけま

す。石は鉱物世界と私たちの骨を象徴しています。いつの日か私たちは

鉱物となり、石となります。スエットロッジの儀式では母なる大地の子宮に

入り、創造の空気を吸うのです。こうして私たちの心と体は清められるの

です。私たち人間は生命のスピリットでつながっています。人間はどこそ

この国の人などと様々なレッテルで区別されていますが、私の目には

一人の人間が映るだけです。




宇宙には私たちを全ての他の生命とつなげてくれるエネルギーがあります。

私たちは皆地球の子です。人間が自分の母である大地を汚染し、その髪を

抜いたりしているから、地震などの自然災害が起こっているのです。地球を

守るための生きた法に人間が従わない結果が災害や環境破壊です。全て

の生命は創造主からの貴重な贈り物です。私たち一人ひとりはこの世にごく

わずかな間しかいません。そのためにも私たちは命を尊び、喜びを見いだ

し、何かを返してゆかねばならない、私はそう信じています。





「風の言葉を伝えて=ネイティブ・アメリカンの女たち」
ジェーン・キャッツ編
舟木アデルみさ+舟木卓也訳 築地書館 より




 ブラック・エルク(オガララ・ラコタ族)の言葉 



 いちばん重要な、最初の平和は、人の魂のなかに生まれる。 

人間が宇宙やそのすべての力とのあいだに、つながりや一体

感を見いだせたとき、その平和が生まれるのだ。宇宙の中心

にはワカンタンカが住まい、しかもこの中心はいたるところに

あって、それはわしらひとりひとりの内部にもある、と理解した

ときにな。これこそが真実の平和なのだ。ほかの平和はすべ

て、この真実の似姿にすぎん。二番目の平和というのは、二

   人の人間のあいだに生まれる。そして三番目の平和が、二つ   

の部族間にあらわれる。しかし、わしがしばしば言うように、人

の魂のなかに生まれるものこそが真実の平和なのだから、そ

の平和をまず知っておかない限り、部族間の平和などとうて

い実現せぬということを、なによりも理解しなくてはならん。



「それでもあなたの道を行け」
ジョセフ・ブルチャック編
中沢新一+石川雄午訳 めるくまーる より


魅せられたもの「希望」1998.8/27参照されたし

「ブラック・エルクは語る」を参照されたし



 ワタリガラスの伝説 クリンギットインディアンの古老の言葉 



 今から話すことは、わたしたちにとって、とても大切な物語だ。だから、しっかりと 

聞くのだ。たましいのことを語るのを決してためらってはならない。ずっと昔の

   話だ。どのようにわたしたちがたましいを得たか。ワタリガラスがこの世界に森   

をつくった時、生き物たちはまだたましいをもってはいなかった。人々は森の

中に座り、どうしていいのかわからなかった。木は生長せず、動物たちも魚た

ちもじっと動くことはなかったのだ。ワタリガラスが浜辺を歩いていると海の中

から大きな火の玉が上がってきた。ワタリガラスはじっと見つめていた。すると

一人の若者が浜辺の向こうからやって来た。彼の嘴は素晴らしく長く、それは

一羽のタカだった。タカは実に速く飛ぶ。「力を貸してくれ」 通り過ぎてゆく

タカにワタリガラスは聞いた。あの火の玉が消えぬうちにその炎を手に入れ

なければならなかった。「力を貸してくれ」 三度目にワタリガラスが聞いた

時、タカはやっと振り向いた。「何をしたらいいの」 「あの炎をとってきて欲し

いのだ」 「どうやって?」 ワタリガラスは森の中から一本の枝を運んでくる

と、それをタカの自慢の嘴に結びつけた。「あの火の玉に近づいたなら、

頭を傾けて、枝の先を炎の中に突っ込むのだ」 若者は地上を離れ、ワタ

リガラスに言われた通りに炎を手に入れると、ものすごい速さで飛び続け

た。炎が嘴を焼き、すでに顔まで迫っていて、若者はその熱さに泣き叫

んでいたのだ。ワタリガラスは言った。「人々のために苦しむのだ。この世

を救うために炎を持ち帰るのだ」 やがて若者の顔は炎に包まれ始めた

が、ついに戻ってくると、その炎を、地上へ、崖へ、川の中へ投げ入れ

た。その時、すべての動物たち、鳥たち、魚たちはたましいを得て動き

だし、森の木々も伸びていった。それがわたしがおまえたちに残したい

物語だ。木も、岩も、風も、あらゆるものがたましいをもってわたしたちを

見つめている。そのことを忘れるな。これからの時代が大きく変わってゆ

くだろう。だが、森だけは守ってゆかなければならない。森はわたしたち

にあらゆることを教えてくれるからだ。わたしがこの世を去る日がもうすぐ

やって来る、だからしっかり聞いておくのだ。これはわたしたちにとって

とても大切な物語なのだから。


(クリンギットインディアンの古老、オースティン・ハモンドが1989年、死ぬ

数日前に、クリンギット族の物語を伝承してゆくボブをはじめとする何人

かの若者たちに託した神話だった。この古老の最後の声を、ボブはテー

プレコーダーに記録したのだ。)



「森と氷河と鯨」

ワタリガラスの伝説を求めて

星野道夫 文・写真 世界文化社より



「心に響く言葉」1998.10.23を参照されたし




 ジョセフ・ブルチャック(アベナキ族)の言葉 



 あなたがもしものごとを輪として、循環として見るなら、そしてご自分の子どもたちの 

ことを心配しているなら、それがすなわち、あなたが常識にもとづいて行動し始めた

ということである。おそらく何千年もの間試行錯誤をくり返した結果、あなたはどうす

るのが正しいかを学ぶ。先住民族のある長老の言葉を借りる。あなたは未来の七

世代に思いを馳せることを通じて、生きる方法を学ぶのである。あなたは個人とし

て、また民族や国民のひとりとして、自分にこう問いかける。自分のとる行動がこれ

から生まれ育つ七世代にどんな影響を与えるかって? そんなことがありうるのか、

考えられるのだろうか、と。四年ごとに選ばれる大統領とか、毎年の国家予算など、

地球や人間の健康という問題から見れば、意味のない人工的な代物などのことは

あなたは考えないはずである。あなたはこう問うのではないか。もしこの木を切って

しまって鳥が巣を作れなくなるとすれば、いったいどうしたらよいのだろうか、と。

   もし自分が子鹿を育てている雌鹿を殺したら、けものたちが新しい世代を世に送り   

だせなくなったとしたら、いったいどうなるのか。もし自分がこの川の流れを変えた

り、ダムを作ったりしたら、魚やけものや木は水を奪われてしまうが、そうしたらど

うなるのか。もし自分がけものたち全部を獲物袋に入れてしまったら、いったい何

がおこるのだろうか。季節の循環が何度かくり返されたあとで、あなたは教訓物語

の形で、まちがった行動がとられたら何がおこるかを説明する。あなたが思いだし

たように、あなたの孫も物語を思いだすだろう。いまでも北アメリカの先住民族は

こうした教訓物語を何千も語り継いでいる。全世界がこれらの物語に耳を傾ける

ときが来たのだ。ものごとすべてを輪として見よう。輪は生きる方法のことである。

つねに未来の七世代のことを考えて生きることである。たえずこう問いつづけるこ

とである。自分の行動は自分の子どもの子ども、そのまた子どもにどんな影響を

及ぼすのか。これは、私が何度もくり返し聞かされた教えである。私はこの教えを

あなたに伝える。私が「受けついだ血」にはヨーロッパ人の血も混じっている。だ

が、私が受けた教えのうちで最も良き教え、最も学ぶこと多かった教えは、この

先住民族の土地から生まれた教えである。私のように卑しく哀れな人間でも、古代

から受けつがれてきた教えから学ぶことはできるし、他の人たちの生命や生活に

触れるようなことを話せるのだから、どんな人間も、先住・非先住の区別なく、耳を

傾け、学ぶことができるはずだ。そう信じているから、私は地球に生きるすべての

人びとのために、こうしてあなたといっしょに、古代からの教えを分かちあっている

のである。



「先住民族 - 地球環境の危機を語る」

インター・プレス・サービス編 清水和久訳 明石書店 より




 アメリカ・インディアン女性への賛歌 



女性が死にたえるまで、部族が征服されることはない。


(チェロキの言い伝え)





先住民族女性と白人の女性開放論者のちがいは、白人フェミニスト

たちは権利を主張し、先住民女性は負うべき責任について主張し

ているところだ。このふたつは大きく異なる。わたしたちの責務とは

この世界にあるわたしたちの土地を守ることだ。


ルネ・セノグルス(Renee Senogles)

レッド・レイク・チペワ(Red Lake Chippewa)





われわれの宗教では、この星は女性である。われわれを

生かしておいてくれるこの星はもっとも重要なもので、われ

われはかの女の恵みを受けて育っている。


メアリ・ゴーファー(Mary Gopher) オジブワ





女は永遠の存在である。男は女から生まれ、そして女へと帰っていく。


オジブワ族(Ojibwa)の言い伝え





この星は、われわれがずっと生活してきた家である。

女性はその骨で大地を支えてきた。


リンダ・ホーガン(Linda Hogan) チカソー(Chichasaw)族 詩人





 女性を愛し、大地は女性なのだと教えられ育ってきた男たちは、大地と 

女性を同じものだと考えている。それこそ本当の男なのだ。生命を産む

のは女性である。女性が昔から感じとっていた眼にみえない大きな力と

の関係を男たちが理解し始めるなら、世の中はよりよい方向に変化し

始めるだろう。


ロレイン・キャノ(Lorraine Canoe) モホークの指導者





わたしは若い者に、われわれの女性がいてくれたおかげで自分たち

らしさを保つことができたのだと言い聞かせている。わたしは世界中

の人びと、わたしの子供たちにかの女たちの功績を伝えたいのだ。

いいか、かの女たちはただの女ではない。英雄なのだ。


ラッセル・ミーンズ(Russell Means)

オグララ・ラコタ・パトリオット(Oglala Lakota Patriot) 1995


「アメリカ先住民女性 大地に生きる女たち」
ダイアナ・スティア著 鈴木清史・渋谷瑞恵訳
明石書店より





白人の世界ではつい最近になってやっと、女性もまた知性があるのだから女性にも

投票権をあたえてもよいだろう、ということがわかったのである。インディアンはすでに

原始の時代にそのことに気づいていた。多くのインディアン部族のあいだでは、部族

会議のメンバーになる男を女性が選んでいた。それらの男たちの誰かが何か不都合

なことをしでかせば、女たちはその男を解任することができた。女たちはまた、子ども

が七歳になるまでのしつけには完全な発言権をもっていた。ときには女たちも戦闘に

参加し、敵の馬を追い散らしたり、おとりとなって主要な戦闘の場から敵兵を他の場所

へおびき寄せたりもした。かつてあるインディアンが言った。「われわれはずっと昔か

ら、女たちのなかには男よりも賢いものがいることを知っていた。酋長の生みの親は

女なのだから、彼女もまた酋長と同じように賢いにちがいない」


レッド・フォックスの言葉

「白い征服者との闘い」より引用





 「森と氷河と鯨」より先住民族の言葉 



唯一の正しい知恵は、人類から遥か遠く離れた大いなる孤独の中に

住んでおり、人は苦しみを通じてのみそこに辿り着くことができる。

(カリブエスキモー、シャーマン)





自分自身のことでも、自分の世代のことでもなく、来るべき世代の、私たちの

孫や、まだ生まれてもいない大地からやってくる新しい生命に思いを馳せる。

(アメリカ先住民の古老)





おまえが大きな船に乗り、私が小さなカヌーに乗っていても、

私たちは同じ生命の川を分かち合わねばならない。

(アメリカインディアンの古老、オーレン酋長)





すべての暖かい夜

月光の下で眠れ

その光を、一生をかけておまえの中に取り込むのだ

おまえはやがて輝き始め

いつの日か

月は思うだろう

おまえこそが月なのだと


(クリーインディアンの詩)





岩は偶然ここにあるのではない。

木は偶然ここに立っているのではない。

そのすべてを造った者がいる。

私たちにあらゆることを教えてくれる者が。

(クロウインディアン)





大地は知っている。もしおまえが、間違いを犯せば大地は知っている。

(コユコンインディアン)





大地が横たわっている。

大地の魂が横たわっている。

その上はすべての生き物で装われている。

聖なる言葉が横たわっている。

(ナバホインディアンの歌)





せせらぎや川を流れる輝かしい水は、ただの水ではなく、われわれ祖先の血だ。

  湖の水面に映るどんなぼんやりとした影も私の部族の出来事や思い出を語っているのだ。  

かすかな水の音は私の父の父の声なのだ。

(シアトルの酋長)





祖先の人々に生命を与えたのは風。指先をかざして私たちは風の来た道を知る。

(ナバホインディアン)





大気はそれが育むあらゆる生命とその霊を共有していることを忘れないで欲しい。

我々の祖父たちの最初の息を与えた風はまた彼の最期の息を受け取る。

(シアトルの酋長)



「森と氷河と鯨」

ワタリガラスの伝説を求めて

星野道夫 文・写真 世界文化社より




 「世界に伝えたいこと」 ラモーナ・ベネット(プヤラップ族)の言葉 



   私たちインディアンは世界に伝えなければならない重要なメッセージを持っています。   

私たちはこの大陸の環境を守る役目があります。時代に逆行しているように見えるか

もしれませんが、人間の生きる大地がヘドロと化してしまう前に、環境を保護し、再生

しなくてはならないのです。私はあるときネイティブ・アメリカン教会の儀式に参加し、

ティピーの中で座り、皆の祈りを聞きました。「偉大なる祖父よ、翼を持つ兄弟姉妹、

大地に根を張る兄弟姉妹、大地を這う兄弟姉妹、浜辺に暮らす兄弟姉妹、海や河を

泳ぐ兄弟姉妹をお救いください。白い肌の兄弟姉妹をお救いください。偉大なる祖父

よ、彼らがこの地球を痛めつけるのを止め、地球を守れるようにお導きください」。





白人は、人間は死ねば天国に行けるから地球のことなどどうでもいいと考えている

ようです。だからヨーロッパ大陸の環境を破壊した後アメリカ大陸に渡り、ここでまた

破壊活動を繰り返しても何の罪も感じないのです。しかしインディアンはこの世が

楽園であることを知っています。霊の世界はこの世にあるのです。まだ生まれぬ者、

すでに死んだ者、みんな私たちと日々共に存在しています。彼らは私たちにいろ

いろなことを教えてくれます。私たちは次の世代のためにこの世界を残してやらね

ばならないのです。私はいつも幼い息子ラハバテスートのことを思います。あると

き、ラハバテスートを車に乗せて港への近道を走っていると、彼は突然泣き出して

しまいました。たった五歳の子どもが「ぼくは杉の木を見たこともなければ鹿を見

たこともないよ」と言って泣いているのです。インディアンには不思議な力が備わっ

ていて、教えられなくともこのようなことを本能的に知っているようです。彼は小さな

胸の中に、自分が何かを失ってしまったこと、自分の世代から豊かな環境を奪わ

れたことを悟っていたのです。





インディアンは精神世界と高いレベルのコミュニケーションを交わしています。

あるとき、ラハバテスートはプヤラップ族の言葉で歌を歌ったり、口笛を吹いた

りしていました。私は「まあ、学校で何か新しい歌を教えているのだわ。なんて

素晴らしいことでしょう」と思いました。担任のプヤラップ族の先生にそのことを

話すと、先生は「家で覚えたのではないのですか?」と不思議そうに聞き返し

ました。私は息子に「誰からその歌を教わったの?」と聞いたところ、「タカが

教えてくれたんだよ」と答えたのです。今は新たな可能性がある新しい時代

です。私の部族は過去に様々な悲しみや苦しみを経験してきましたが、これ

からは新しい希望があると信じています。子供たちは明るく輝く希望です。

一人の子どもが生まれるごとに、新たな希望が私たちを照らしてくれるのです。



「風の言葉を伝えて ネイティブ・アメリカンの女たち」

ジェーン・キャッツ編 舟木アデルみさ+舟木卓也訳 築地書館 より




 人生とは・・・・クロウフット(ブラックフット族)の言葉 



1890年の春、クロウフットは死の床にあった。呼吸がますます苦しそうになったので、

家族は彼の寝椅子にぴったりと寄り添った。しかし頭のほうはまだはっきりしていて、

周囲の人々の愛をひしひしと感じ取っている様子だった。クロウフットがこちら側での

命を終え、アーチをくぐって向こう側へ渡ろうとしているまさにそのとき、家の外では木

々が芽吹き、花が咲きはじめて、春の息吹が満ちあふれていた。まるで彼の死が、地

    上に再生をもたらすかのように。クロウフットはカナダのブラックフット族のリーダーだっ    

た。若いとき、五万平方マイルに及ぶ豊かで肥沃な土地をカナダ政府に譲り渡したの

も、ほかならぬ彼だった。クロウフットの行為はあくまでも善意から出たもので、彼に

はブラックフット族が新しい深刻な変化の波に直面しているのがわかっていた。だか

らその見返りとしてカナダ政府から、ブラックフット族がまがりなりにも暮らしていける

代替地をもらったのだ。しかし、彼が死の床についていたとき、部族の人々もまた飢

えに直面していた。白人のハンターたちがかってに部族の土地に入ってきて、バッフ

ァローの群れを絶滅に追いやってしまったからだ。ブラックフットの人々にとってバッフ

ァローは、単に食料を供給してくれるだけでなく、住居も、着る物も、燃料さえも与えて

くれる動物だった。また、信仰とも深く結びついていて、バッファローの死は、すなわち

部族の死でもあった。クロウフットの死を目の前にして、それまでずっと看病してきた

長女がこう尋ねた。「人生って、なんなんでしょうね?」 人々は彼がてっきり、死や

苦しみについて語るのだろうと思っていた。あるいは、そのとき彼は部族の人々が

ともに胸に抱いていた悲しみについて語るのかと思っていた。もしくは、リーダーと

しての彼の判断が誤っていたという悔いや、それまで背負ってきた苦悩などについ

て話すのではないかと。しかし、クロウフットはしばらく考えていたが、やがて老いた

目を思い出に輝かせ、かすかに微笑みながら、娘のほうを向いて言った。


人生とは、闇を照らす一瞬の蛍の光

冬の寒さに浮かぶバッファローの白い息

草原を横切り、夕日の中に消えていく小さな影。


「風のささやきを聴け」より引用





我々の半身は火、半身は夢である。

我々は、母なる大地にミアヘイユン---全宇宙---を映す現身(うつしみ)

この地上に経験するためにやってきた。

我々は、果てしなくめぐる季節の中で、ちらと閃(ひらめ)く手の一振り。

太陽の幾百万の火に束の間だけ身をさらし、

その輝きを映す、すべてのものを語らう。


ファイアー・ドッグ(シャイアン族)

「風のささやきを聴け」より引用



Piopio-maksmaks, profile - Wallawalla
Edward S. Curtis's North American Indian (American Memory, Library of Congress)







夜明けの詩(厚木市からの光景)

アメリカ・インディアン(アメリカ先住民)の言葉

アメリカ・インディアン(アメリカ先住民)

美に共鳴しあう生命

神を待ちのぞむ・トップページ

オオカミの肖像

天空の果実


神を待ちのぞむ トップページ


最初に戻る

サイトマップ



AllPosters