
巨人の目(惑星状星雲NGC 6751)
わし座にあるこの巨人の目は、地球から約6,500光年のところに輝いている。惑星状星雲という
名前は今まで何度か見てきたね。私たちの太陽と同じ程度の質量をもつ恒星が死を迎える時、
大量のガスを放出するんだ。このとき恒星の外層が失われ、熱い恒星の殻が露出することにな
るんだけど、この殻からは強力な紫外線が放出され、周囲のガスを光らせるんだね。この巨人の
目は、数千年前の星雲中心にある熱い星から放出されたものなんだ。この中心星の温度は14
万度Cという猛烈な温度になっている推定されているんだよ。この私たちの太陽の表面の温度が
6000度Cというからその猛烈な熱さには圧倒されてしまうね。実は私たちの太陽も60億年くらい
先には死を迎えると言われている。そしてその時には、この巨人の目のような姿を映し出すかもし
れないんだよ。さて、上の画像で青く光っているガスはもっとも高温なところで、オレンジと赤いガス
は比較的低温のガスなんだけど、この低温ガスの起源はよくわかっていない。そしてこの星雲は
毎秒40kmという速度で拡散を続けており、この星雲の直径は私たちの太陽系の直径の600倍ほど
のひろがりを持つものなんだ。

ここには夏の星座が現れているよ。緑の線で描いたものが「夏の大三角」と呼ばれている
もので、一番上の星が白鳥座のデネブ、右下がこと座のべガ、そして巨人の目が位置して
いるわし座のアルタイルだよ。この三つの星の間に明るく映っているのが天の川なんだ。
日本では、右下のべガを「織り姫」、左下のアルタイルを「彦星」と呼んでいるんだよ。べガ
は地球から25光年の距離、アルタイルは16光年という近くに位置しているけれど、白鳥座
のデネブは1800光年の彼方にあるんだ。巨人の目はこれらの星よりも遥かに遠い6500
光年のところで輝いているんだ。
