目玉焼きのようなこの渦巻き銀河NGC7742は、中心に巨大なブラックホールが
あると考えられているんだ。黄色い中心部を取り巻く輝くリング状の領域では
恒星が沢山誕生しているんだよ。
画面中央に見えるのがペガスス座なんだよ。ギリシャ神話では、勇者ペルセウスが
妖怪メドゥーサの首に剣をふるったときに、メドゥーサの血が岩にしみて、そこから
生まれ出た天馬とされているんだ。そしてペガススはペルセウスを乗せて空を駆
け、アンドロメダ王女の危機を救うことになる。また一説にはコリントの王子ベレロ
フォンとともに怪物キメラを退治した天馬とされているんだ。この天馬の名前は、
ギリシャ語では「ペガソス」と読むんだけど、星座名はラテン語読みが原則なので
「ペガスス座」とされているんだよ。さてこのメドゥーサだけど、皆はどのように思い
描くのかな。髪の毛一本一本が蛇で恐ろしい目をしており、一目見た人を石に
変えてしまう恐ろしい怪物といったところかな。でも、このメドゥーサは神殿に入っ
てくる邪気を払う守り神だったんだよ。詳しくは「森を守る文明・支配する文明」に
書かれているんだけど、メドゥーサの目は見るものを石に変えると共に、それを身
につけている人にとっては敵の攻撃から身を守り、邪気を払う力があると信じら
れていたんだ。現在のトルコやシリアでもメドゥーサの目のような青い目のガラス
玉のペンダントやブローチを売っているんだけど、これは邪気を払い、他人の
邪悪なものを睨み返すお守りであり、結婚式や家を新築した時など他人がうら
やむことをする時は、必ずこの青い目のお守りをつけているんだ。このように目
や蛇に対して、古代の人々は生命や再生と循環のシンボルとして描いていた
んだよ。今多くの人は蛇に対して邪悪なものというイメージを持っているかもし
れないけれど、昔は蛇への信仰はすなわち森のこころそのものを象徴してい
たんだ。日本でも多くの神社に蛇が祭ってあるよね。

特異な強力な活動銀河・コンパス座銀河
STScI-PRC00-37 (2000.11.30)
コンパス座の方向約1300万光年の距離に位置する「コンパス座銀河」。まずこの画像上に
延びている紫色のガスは、銀河中心のブラックホールから超高速で吹き出すジェットの姿
なんだ。これは銀河中心のブラックホールに周囲の物質が落ち込む際に、その一部はブ
ラックホールの強力な磁力線に沿って両極方向に流れ、両極方向から吹き出されたことを
意味しているんだよ。実はこの銀河はセイファート銀河と呼ばれる特異銀河のひとつなん
だけど、中心に明るく光るセイファート銀河核には超巨大ブラックホールがあると考えられ
ている。銀河の周りを赤いリングが取り巻いているけれど、その直径はなんと約1300光
年もある。私たちが住む銀河系の直径が10万光年ということを考えると、如何に巨大な
銀河であるかがわかると思う。そしてその中心に存在するブラックホールは、私たちの想像
を超えた凄まじいものなんだろうね。
ハッブル史プロジェクト・ホームページ
http://heritage.stsci.edu/
ニュース・リリース(英文)
http://oposite.stsci.edu/pubinfo/pr/1998/28/index.html