
「父は空・母は大地」
寮 美千子 編・訳 篠崎正喜 画 パロル舎 より





シアトル首長の手紙(”インディアンの言葉”参照されたし)に美しい篠崎さんの
絵が18枚、収められている。相模原で篠崎さんの原画展があったが、それは
それは新鮮な空気を肺一杯吸い込んだような爽やか気持ちだった。なお、シア
トル首長の手紙の言葉は人の手から手へと伝えられた為、いくつかの異なった
ものが出ているが、寮さんが訳したものも深い感動を覚える。またこの素晴らし
い絵本が、CD-ROM版として発売されたが、原画に近い発色をしており、実に
見事な出来栄えである。心にいつまでも残る言葉と絵画である。・・・・・
(K.K)
雑記帳「魅せられたもの」1998.4/20「父は空、母は大地」
この絵本をCD−ROM化したものが、「GAIA odyssey 父は空・母は大地」です。

シアトル首長(Chief Seattle)
Sealthとも綴られる。1786年から1790年の間に生まれたと推定されている。アメリカ北西部の
スクオミッシュ族・ドゥワミッシュ族連合の首長。1854年、アメリカ政府は三年間のインディアンとの
戦いの末、インディアンの土地を買い取り、居留地を与えると申し出た。迫りくる文明の嵐を前にこ
れ以上の抵抗は無益だと考えたシアトル首長は、ワシントン准州のインディアン担当官スティーブン
ス長官を前に、土地への強い思いを演説に託した。インディアンの言語で語られたシアトル首長の
言葉は、ヘンリー・A・スミスによって通訳され、彼の手によりその場で英語に書き留められた。その
後、シアトル首長の言葉は人々の手から手へと伝えられ、現在いくつかの異なったテキストが残さ
れているが、1970年代以降に出版されたものの多くは、スミスによるオリジナル・テキストとはか
なり違う部分があることがわかっている。この新しいヴァージョンのルーツは正確にはわからない
が、バプテスト教会によって製作された映画のスクリプトとしてテッド・ペリーというライターによって
書かれたものが元になっている可能性が強い。しかしながら、この新しいヴァージョンはオリジナル
の精神を受け継ぎ、さらに洗練されたものであり、シアトル首長の言葉を汚すものではない。むしろ
シアトル首長によって触発され、人々のなかから新しく生まれた美しい言葉の結晶であるといって
も過言ではない。本書は、オリジナル・テキストをベースにしながら、新しいテキストを参考に改めて
再構成したものであり、新しいテキストにより近いものである。最もオリジナルに近いとされている
テキストは1931年の「ワシントン・ヒストリカル・クォータリー」に収録されたもので、すでに邦訳さ
れ絵本として出版されている。(「どうやって空気を売るというのか?」)北山耕平訳・新宿書房
1994年)。1855年、シアトル首長は条約に署名、この地で部族を引き連れて居留地へと移動
した最初の首長になった。1866年、没。シアトル首長の墓は、いまもワシントン州シアトル市に
近い居留地にあるスクオミッシュ博物館のそばにひっそりとたたずんでいる。
