
「こころの本」
絵馬師 殿村進 宙(おおぞら)出版 より

梅花、雪に和す。
重く冷たい雪の中、
そのきびしい寒さにも負けず、
凛(りん)と咲く梅の花に学べ。
人を豊かに力強く育ててくれるものは、
順境よりも、
むしろ失敗であり、
不幸であり、病気である。
不幸にあったら不幸を、
苦労したら苦労を
師として学べ。

いたるところに幸福の花は咲く。
貧乏より金持ちの方がよい。
病気より健康の方がよいに決まっているが、
病気になったら病気のままに、
貧しければ貧しいままに、
見えを捨て、こだわりを捨てて、
いまの不遇を受けて立て。
病気のおかげ、貧乏のおかげで知る
真の生きる喜びだってある。
あれがなければなどという条件つきの幸福など
本物ではないとわかれば、
いつでもどこでも春の花

人の心の奥に、
鬼と佛と。
憎めば憎まれ疑えば疑られる。
相手の鬼と交われば、
こっちも鬼になり下る。
言いたい人には言わせておけばいい。
人の心に棲む鬼は、そっと笑い払って、
相手の仏心と自分の仏心の会う日を
辛抱づよく待ちましょう。
尽くしても尽くされないかも知れないけれど、
相手の仏心を信じてよい出会いの日を
明るく待とう。

今生の栄えを
想わず
後の世の
花となれ

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