
「アッシジ エリオ・チオル写真集」
岩波書店





前に紹介した白黒の写真集「ASSISI」と同じ写真家による日本語解説付きのものである。
カラー写真も含まれており、アッシジの街名所や壁画など中心にまとめられている。エリオ・
チオルは1929年、写真館の息子として生まれ22歳の時初めてアッシジを訪れ、幼少の
頃より求めていた”精神の純粋さ”をこの地に見出し、終世のライフワークとしてアッシジに
取り組む。彼の膨大な写真は多くの美術館などに収蔵され、美術、考古学、建築、自然景
観などきわめて広範囲な分野ですぐれた作品をのこす現代イタリアを代表する写真家の
一人である。芸術的な観点から見ると「ASSISI」の方が表現力ともに優れているが、この
「アッシジ エリオ・チオル写真集」はアッシジの全体像を掴むうえで貴重なものであると思
う。そしてそこに彼なりの視点の崇高さが宿っている。
(K.K)
