地球の上空から見たハレー彗星と太陽の惑星たち
(この画像は1986年当時を再現したものです)
地球の前にはかすかに月があるんですが、見えますか。
明るい部屋で見るとよくわからないかも知れません。
太陽の周りに輝く三つの明るい星は水星、金星、木星(上から)なんだよ。
これらの惑星は太陽の周りをぐるぐる回っているんだね。水星は太陽の
一番近くを回る惑星で、昼間の温度が約430℃もあるんだ。でも夜は
なんとマイナス160℃まで下がるんだ。ちょっと住めそうにないね。金星
は地球と同じぐらいの大きさなのですが、空は濃い硫酸の雲でおおわ
れ、地表の温度が460℃もある。それに気圧がなんと90気圧もあるん
だ。この90気圧は深さ900mの海底にもぐったときと同じものなんだよ。
この星もとても住めそうにない。金星と地球の運命を分けたのは、太陽
からの距離が地球よりわずかに近いところにあったからなんだ。
ハレー彗星の尾っぽの先は射手座で、私たちの銀河系の中心があるとこ
ろなんだ。実はこの銀河系というのは半径約5万光年の広がりを持つもの
なんだよ。銀河系の中心から太陽系までの距離は約2万8000年光年だ。
そして太陽系、もちろん地球もこの銀河系の中心を一秒間に270kmという
ものすごいスピードで回っているんだ。何かじっと動かない地球に感じるけ
れど、いまこの時もこんなすごいスピードで回っているんだね。この太陽系
は2億年もかかって銀河系を回るんだ。だから太陽系が出来て50億年だ
から、太陽系が産まれてからまだ25回しか回っていないことになる。そして
太陽系の大きさを一円玉にすると、銀河系の大きさは札幌から鹿児島まで
の広がりを持つことになるんだ。こんなことを想像すると、銀河系の巨大さは
は想像もつかないね。
太陽が光り輝いていますね。実は太陽にも隠れた秘密があるんです。
太陽からの光は約8分で地球に到達するんだけど、このエネルギーは
実は200万年もかかって太陽の中心部から届いたものなんだ。だから
、今私たちが感じている太陽のエネルギーは200万年もの昔に創ら
れたものなんだよ。これは太陽の中心部から表面に届くまでにこれだ
け多くの時間がかかるということなんだ。本当に気が遠くなる時間だけ
ど、私たち一人ひとりもそれだけの時間の中に身を置いているんだね。
200万年前というと地球上では氷河時代だったんだ。この頃から人類
は石器を使うようになるホモ・ハビリス(旧原人)が登場してくる。ちなみ
に人類の祖先は380万年前にアフリカに現れたアウストラロピテクス
(猿人)だとされているんだよ。この時はまだ火を使うことを知らなかった
時代なんだ。私たちの遥か遠い祖先が生きていた時代に産まれた
エネルギーが、今こうして地球や多くの生命に暖かい恵みを与えてく
れているんだ。宇宙ってすごいね。

地球の年齢は約50億歳と言われているんだけど、ちょうど働き盛りの年齢にあたる
んだ。そして今から50億年後になり、太陽の年齢が100億歳近くになると核融合
反応の燃料の水素が少なくなり、もえかすのヘリウムばかりが中心部にたまり始め
るんだ。すると太陽はしだいにふくらみ始め、やがて水星や金星をのみこみんだ
よ。ということは現在の太陽の200倍もの赤色巨星になってしまうんだ。そしてこの
ヘリウムがどんどん中心部にたまると核融合反応が起こらなくなり、逆に太陽が
ちぢみ始めるんだよ。表面からガスがはがれ、中心部には地球くらいの大きさに
なる白色わい星が残されるんだ。表面からはがれたガスは、温度の高い白色わ
い星の光に刺激されてこの画像のような惑星状星雲となって見えるんだよ。だ
からこの画像は50億年後の太陽の姿と似ているんだ。といっても遠い遠い未来
の話なんだけどね。この後、この画像の中心に見える明るい白色わい星は、し
だいに温度を下げ、やがて冷たくて暗い黒色わい星になり宇宙の暗闇に消えて
しまうんだよ。

上のこの画像は2000年7月19日、地球を周回するトレース衛星によって撮影された
太陽のフィラメントだよ。ものすごい迫力だね。このフィラメントは熱いガスが爆発する
ることによって起こるんだけれど、その高さは10万kmにもなり、このフィラメントの腕
の中に地球全体がすっぽりと入ってしまうほどの巨大さなんだ。太陽のエネルギーの
すさまじさに圧倒されてしまうね。
太陽観測衛星TRACEがとらえたコロナ・ループ
コロナとは、太陽の表面である光球の外部に大きく広がる電離した高温ガスの層の
ことだよ。このコロナの温度は200万Kにも達するほどの凄まじいものだけど、この超
高温に熱するエネルギー源については謎のままなんだ。 地球から可視光で見えるの
は光球と呼ばれる部分で温度は(約6000K)だけど、コロナはその約300倍もあること
を考えると如何に超高温なのかがよくわかると思うし、その謎がまだ解けないことも
とても不思議なことだね。 太陽光球の外側は彩層とコロナが取り巻いており、それ
らの存在が良く理解できる現象が皆既日食と呼ばれるもので、皆も肉眼や写真で見
たことがあるかも知れない。実は今回のTRACEによる高解像度観測により、コロナ
が加熱されているのは太陽光球から約1万6000キロメートル以内の低層部から生じ
ているコロナ・ループ(上の画像)で行われていることが明らかとなったんだ。太陽表
面は数百万個のコロナ・ループで包まれており、これは磁力線に沿って形成される
巨大なアーチ状のガスの流れのことだけれど、高さは最大で約48万キロメートル以
上にも達するんだ。このコロナ・ループの大きさは、右側の画像に地球が描かれてい
るけれど如何に想像を絶するものかがわかると思うんだ。今まではコロナの加熱は
コロナ・ループの上部で行われていると考えられていたけれど、今回のTRACEによ
る観測ではそれが間違っていたものであったことがわかったんだね。そしてコロナ・
ループの低層部で加熱されたガスは上昇し、やがて冷えて毎秒およそ9.6キロメート
ル以上の速さで太陽表面に激突してゆくことが観測されたんだ。
「太陽の歌」
神よ、造られたすべてのものによって、わたしはあなたを賛美します。
わたしたちの兄弟、太陽によってあなたを賛美します。
太陽は光りをもってわたしたちを照らし、その輝きはあなたの姿を現します。
わたしたちの姉妹、月と星によってあなたを賛美します。
月と星はあなたのけだかさを受けています。
わたしたちの兄弟、風によってあなたを賛美します。
風はいのちのあるものを支えます。
わたしたちの姉妹、水によってあなたを賛美します。
水はわたしたちを清め、力づけます。
わたしたちの兄弟、火によってあなたを賛美します。
火はわたしたちを暖め、よろこばせます。
わたしたちの姉妹、母なる大地によって賛美します。
大地は草や木を育て、みのらせます。
神よ、あなたの愛のためにゆるし合い、
病と苦しみを耐え忍ぶ者によって、わたしはあなたを賛美します。
終わりまで安らかに耐え抜いく者は、あなたから永遠の冠を受けます。
わたしたちの姉妹、体の死によって、あなたを賛美します。
この世に生を受けたものは、この姉妹から逃れることはできません。
大罪のうちに死ぬ人は不幸な者です。
神よ、あなたの尊いみ旨を果たして死ぬ人は幸いな者です。
第二の死は、かれを損なうことはありません。
神よ、造られたすべてのものによって、わたしは深くへりくだってあなたを賛美し、
感謝します。

「宇宙家族の祈り」
モホーク・インディアンの祈りから
有難き 母なる地球
昼も夜も漕ぎゆく 母なる地球
優しく 尊く 豊かな
おお 大地よ さあれ 我らが心も
有難き 草よ 樹よ
雨にも風にも負けず 立ち
根っこは 見事な毛をひろげ
葉っぱは 陽の光 命に変え
踊るは 流れうずまく 種子の中
おお 草よ 樹よ さあれ 我らが心も
有難き 大気よ
その胸のいだくは 天がけるアマツバメ
また 夜明けに静まるフクロウ
我らの歌は息吹く さわやかな心の微風
おお 大気よ さあれ 我らが心も
有難き 野のけだものよ
秘密と自由と道教え 我らと乳わかち合う兄弟
満ち足りて 雄々しく 心冴えわたる
おお 獣よ さあれ 我らが心も
有難き 水よ
とどまり また流れ
雲 湖 川 氷河と変わりゆく水よ
我らの生身を流れるは 塩の海
おお 水よ さあれ 我らが心も
有難き 太陽よ
もやを 樹の幹をつらぬく まぶしい光の鼓動
熊眠り 蛇眠る穴をあたため
我らを眼ざます
おお 太陽よ さあれ 我らが心も
有難き 天よ
数十億の星をいだき さらに彼方へ
すべての力と 思いをこえて
しかも 我らの内にひろがる
祖父なる天
心は その妻
おお 偉大な天よ
さ あれかし
この「宇宙家族の祈り」は「対訳 亀の島(Turtle Island)」の著者で詩人のゲーリー・
スナイダーが「モホーク・インディアンの祈り」を少し書き加えたものかも知れません。