「Bobby Fischer rediscovered」
Andrew Soltis 著
恐らくフィッシャーの735局全てを並べ検討した人間は数少ないであろう。大抵は 名人達の名局集などからフィッシャーの詳細な分析された試合を見るに留まる。こ の文献を見ると、今まで名局集などに掲載されていない対局が多くあるのに気が つく。しかもそれがフィッシャーらしい鋭い感性に溢れたものが多いのに驚かされる。 著者が如何にフィッシャーの棋譜に精通し、しかも真剣に分析したかの証明だろう。 この文献には1956年から1992年まで100局を選んでいるが、この選局集はフィッシ ャーがフィッシャーたる所以を、伝説のチェス棋士が伝説である所以を納得させる 名著だと思う。フィッシャー・ファンでなくてもチェスの真髄を知らしめる文献の一つに 違いない。 (K.K)